男性ホルモンが多いとハゲになる? テストステロンとAGAの関係を考察!


男性ホルモン(テストステロン)が多いと、ひげや体毛が濃くなるだけでなく、
一般的にハゲやすいといわれているが、医学的な根拠はあるのでしょうか?

男らしさを醸し出す男性ホルモンがハゲの原因になるのなら、
男性ホルモンがピークに達する1830歳がハゲのピークを迎えることになります。

しかし、一般的には30歳を過ぎたあたりから、徐々に薄毛が気になり始めるもの。
ですから、単純に男性ホルモンが多いこと自体がハゲの原因にならない。

かといって、男性ホルモンとハゲの密接な関係も無視できないですね。
男性ホルモンとAGA(男性型脱毛症)の関係について考えてみました!

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男性ホルモンだけではハゲない!

現在のところ、男性ホルモン(テストステロン)により毛髪が抜けるという
研究報告はないようです。

ただし、男性ホルモンと5αリダクターゼ(還元酵素)が結びつくと、
より強力なホルモンDHT(ジヒドロテストステロン)に変化してしまう。

このDHTが毛根で産生されると、毛周期の成長期を短縮してしまうため、
AGAを発症して脱毛が進む。毛包も萎縮して細い軟毛が多くなります。

つまり、5αリダクターゼの働きにより脱毛に至るため、
ハゲの直接的な原因物質は5αリダクターゼ。

この5αリダクターゼの量と、男性ホルモンとの結びつきは遺伝的要因が大きい。

5αリダクターゼの量は父親から受け継ぎ、男性ホルモンとの結びつきやすさは
母方の祖父から受け継ぐため、どちらも薄毛傾向ならかなりヤバイですね。

また、男性ホルモンの減少に伴い、それを補うためにDHTが増えるという
厄介なメカニズムもあるようで、男性ホルモンが減少する30歳以降は
DHTが産生されやすい状態。なので、加齢とともに薄毛リスクが高まります。



男性ホルモン(テストステロン)とDHT(ジヒドロテストステロン)の関係!


・筋肉や骨の形成

・性機能の形成

・胸毛、わき毛、陰毛などの体毛を促す

・生活習慣病の予防、健康の増進

・記憶力や集中力を上げる

・モチベーションのアップ

・精神を安定に保つ


そもそも男性ホルモンには上記の役割があり、
健康な体の維持、男らしさを保つためにも必要なホルモン。

アメリカで行った男性ホルモンの量の比較研究によれば、
男性ホルモンが多いグループの人は少ないグループの人より、
脳梗塞や心筋梗塞などの病気にかかる割合が5割も少ない。

さらに、ガンにかかる割合も3割ほど少ないという結果が出ています。

健康維持に必要なホルモンであるにもかかわらず、
30歳以降は減少していくため、それを補うかたちで何倍も男性ホルモンの効果を高める
DHTが産生される。

薄毛男性からすれば、髪の成長を止めてしまうDHTは悪玉ホルモンでしかなく、
導いている5αリダクターゼも厄介者ですが、どちらも健康維持には欠かせない体内物質です。



無理やりDHTを抑制すれば健康被害も


適度にDHTを抑制すれば、AGA抑制に繋がりますが、
極端に抑制すれば必要なホルモンなので、体に異変が生じることも考えられます。

そういった事から、AGA治療薬である「プロペシア」や「ザガーロ」などの
5αリダクターゼ阻害薬で、副作用が生じるのはある意味仕方がないこと。

同様の有効成分を含んだAGA治療薬を個人輸入して簡単に使用できますが、
自己判断での利用は控えたほうがいいですね。

AGA治療薬の使用は専門医の指導のもとで行わないと、
いずれ自分の体に跳ね返ってきて、脱毛が進行する可能性もあります。



単純にDHTを抑えるのではなく、健康体を心がけるほうが合理的

分泌された男性ホルモンのほとんどは、その日の間に肝臓で代謝され、
尿と一緒に体外へ排出されます。

しかし、肝臓ですべて代謝されるわけでなく、代謝されなかった男性ホルモンは
体内に再吸収される。

代謝機能や血液循環がうまく行っていない体では、
男性ホルモンのバランスが悪くなり、薄毛リスクが高まります。

さらに、ストレスや睡眠不足、過剰飲酒、喫煙なども体の機能低下に繋がるため、
こうした習慣は控えて健康体を心がけましょう!


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