抜け毛が増えたのは甲状腺機能の異常かも?


抜け毛が増えたのは甲状腺機能の異常かも?

急に抜け毛が増えた場合は、病気が隠れている可能性もあり、注意したいですね。
抜け毛が増える病気には甲状腺機能の低下も考えられます。

病気からの抜け毛の増加という現象は「病気が潜んでいますよ!」というサインなので、
あせって、シャンプーを変えたり育毛剤を振りかけたりしても、改善しないですね。

とくに女性の占める割合が多いとされる甲状腺機能低下症は、男女比が110
40代女性に多く、更年期障害と似ていることもあり、気づきにくい疾患。

だからといって男性には無関係というわけではなく、
可能性が低いだけなので、急に抜け毛が増えた場合は疑って損はないです。

甲状腺機能の異常と抜け毛の関係、主な原因と症状を紹介します!

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甲状腺機能と抜け毛の関係!


脳からの指令を受けた甲状腺は甲状腺ホルモンを分泌しますが、
そのホルモンは全身の細胞の代謝を促す作用があります。

毛髪を生成する細胞である毛母細胞も、甲状腺ホルモンの分泌に異常が生じれば、
細胞活動が鈍くなり、髪のトラブルとなります。

毛母細胞は細胞分裂により毛髪が生成されて成長するため、
何らかの影響で甲状腺ホルモンの分泌が減ると、
抜け毛が増えて髪全体のボリュームが失われていきます。



甲状腺とは?

そもそも甲状腺は「どこにあるの?」って感じですが、
喉ぼとけの下付近、気管の前にある4cmくらいの扇型に開いた臓器です。

甲状腺で分泌される甲状腺ホルモンはヨウ素を材料にしており、
血液中に放出して全身の細胞の代謝を正常に保つ役割を担っています。



甲状腺ホルモンが体に与える働き! 


・栄養素をエネルギーに変換する

・基礎代謝を促す

・他のホルモンのバランスを整える

・体の成長を促す

・体温調節

病気などで甲状腺の機能が低下すると、甲状腺ホルモンの分泌が減ってしまうため、
上記がうまく行われなくなり、様々な体の不調となります。

あらゆる体の不調に関わってくるので、原因不明の体の不調の場合、
甲状腺を一度疑ってみるといいかもですね。

この甲状腺機能が低下して、甲状腺ホルモンの分泌低下を招く疾患を
「甲状腺機能低下症」といわれています。



甲状腺機能低下症の主な症状!


疲労感、倦怠感、睡眠不良、喉に違和感(触診)、喉の腫れ、

記憶力低下、集中力低下、心拍数低下、低体温、寒がり、発汗減少、皮膚乾燥、

便秘、体重増加、むくみ目の下のくま、月経異常、抜け毛、薄毛など


症状は多岐にわたるので、なかなか発見できないのが
甲状腺機能低下症の厄介なところ。

代表的な症状は全身の疲労感や倦怠感。更年期障害と類似しているため、
日常生活に支障をきたすようであれば、血液検査で簡単に判るので、
検査したほうがいいですね。



甲状腺機能低下症の原因!


甲状腺炎(橋本病、亜急性甲状腺炎など)、先天性、甲状腺摘出、下垂体障害、

ヨウ素の欠乏や過剰摂取、イソジンなどの薬など


先天性や病気が原因でも甲状腺機能低下症になりますが、
気づきにくいケースとして、一般的に注意したいのはこちら。


ヨウ素の欠乏や過剰摂取

ヨウ素を材料にしている甲状腺ホルモンは、ヨウ素が欠乏すればとうぜん機能が低下し、
甲状腺が腫れます。

しかし、日本人はもともとヨウ素を十分にとれる食生活を送っているため、
通常の食生活であれば、ヨウ素不足となることはほとんどない。

厚生労働省が推奨する1日あたりのヨウ素の摂取量は130μg
これに対して日本人の平均摂取量は、1,400μgといわれています。

なんと10倍以上も摂っているのですから、不足が原因となるより、
過剰摂取により甲状腺機能の低下を招くようです。



イソジンなどの薬

うがい薬のイソジンにもヨウ素が多く含まれており、それ以外にも
甲状腺ホルモン分泌に異常をきたすインターフェロンやリチウムなどが
含まれている場合があります。



最後に!

気づきにくい甲状腺機能の異常ですが、血液検査をすれば正確にわかるため、
疑いを持った時点で、早めの血液検査をおすすめします。

自然治癒すること無いため、こわい疾患に感じますが、
「レボチロキシン」「チラーヂンS」などの薬で、不足した甲状腺ホルモンを補えるため、
ほとんどの症状が改善します。

とうぜん、抜け毛や失われた髪のボリュームも解消されるので、
少しでも思い当たることがあれば、医師に相談しましょう!


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